導入事例・ブログ
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公開日 : 2022/04/18 / 最終更新日 : 2024/03/05
「チャットボットに種類があるって本当?」
「チャットボットを導入するメリットを知りたい」
このようにお考えではないでしょうか?
近年ECサイトを中心に、目にすることが多くなったチャットボット。競合他社も導入したようだし、自社も設置したほうがいいのでは、と考える企業が増えているようです。
そこで本記事では、チャットボットの概要や導入メリット、費用相場までご紹介します。チャットボット導入をご検討中の方の参考になれば幸いです。
目次
チャットボットとは、チャット(chat=会話)とロボット(robot)を組み合わせた造語で、「自動会話プログラム」を指します。
ECサイトでお買い物するときや、ホテルの予約をするときなどに、画面の端のほうに「何かご質問はありませんか?」と書かれた小さなチャットウィンドウが開いているのを見たり、実際に使ったりしたことはないでしょうか? あれがチャットボットです。
人工知能と自然言語処理技術が発達したことで、近年はさまざまな領域でチャットボットが活用されるようになりました。お客様と企業を結ぶコミュニケーションツールとして、また、企業の人材不足を解決する打ち手の1つとして、チャットボットは活躍が期待されています。
チャットボットには「シナリオ型」と「人工知能型・機械学習型」の2種類があります。それぞれの特徴を解説します。
シナリオ型は、チャット画面に表示された複数の選択肢のなかから適切なものをユーザーが選ぶことで分岐し、あらかじめ設定されたシナリオに沿って回答へと導くタイプです。
シナリオ型は、選択肢に沿って回答を絞り込んでいくため、ユーザーの質問の意図から大きく外れないのが利点です。その一方、シナリオから外れた回答を返すことはできないため、膨大な質問と回答リストを用意してシナリオを設計する必要があります。
シナリオ型は、送料やログイン方法など一問一答形式で答えられる質問や、システムのトラブル対応など状況を順番に整理しながら回答が必要な問い合わせの対応に向いています。
AIを搭載していることからAI型とも呼ばれる人工知能型・機械学習型は、ユーザーが自由に入力した質問文から必要なキーワードを拾いだし、適切な回答を返すタイプのチャットボットです。より自然な会話形式でやり取りができるうえ、質問と回答を繰り返すことでAIが機械学習し、回答精度が上がっていくのが人工知能型の特徴です。
ただし、十分学習データが積み上がるまでは回答精度が低くなる点には注意が必要です。またシナリオ型よりも導入・運用にコストがかかる傾向があります。
人工知能型は、シナリオ型よりも広範囲な問い合わせへの対応に適しています。また顧客の要望を聞き取り、適した商品やサービスをおすすめするといった複雑な対応を想定する場合も、人工知能型が向いています。
チャットボットの活用がおすすめのシーンと、得られるメリットをご紹介します。
顧客から多くの質問が寄せられるカスタマーサポートは、チャットボットの活躍がおおいに期待できるシーンです。
カスタマーサポートに寄せられる質問のなかには、「送料を知りたい」「利用できるクレジットカードの種類を教えてほしい」といった、「使い方ガイド」や「よくあるお問い合わせ」を見ればわかるようなものも少なくありません。
そういった質問をチャットボットに任せれば、カスタマーサポート担当者はより深刻なトラブル対応やクレーム処理に時間を割けるようになり、業務効率が向上します。24時間365日必要な情報を引き出せるようになり、顧客満足度の向上も期待できます。
社内システムやIT機器についての問い合わせを一手に受ける情報システム部や、規則や手続きに関する質問が寄せられる総務部や人事部など、社内ヘルプデスクの役割を果たす部署でもチャットボットは活躍します。
社内ヘルプを受ける部署は、自分たちの業務をこなしながら対応するため、業務効率が下がることが課題です。「ログインできなくなった」「有給の申請方法を知りたい」といった、マニュアルや就業規則を見れば誰でも同じ回答を引き出せる質問をチャットボットに任せると、社内ヘルプ対応を減らして自分たちの本来の業務に集中できます。
ECサイトにチャットボットを導入し、Web接客させるのも効果的な方法です。送料や発送方法などの問い合わせはもちろん、1分以上同じページに滞在しているユーザーに対して「何かお困りごとはありませんか?」「どのような商品をお探しですか?」と話しかけることで、ニーズを聞き取りながら買い物をサポートすることが可能です。
LINEをはじめとするチャットアプリが広く浸透し、チャットに対する心理的障壁はかなり低くなっています。メールでの問い合わせは面倒と感じても、チャットが表示されることで気軽に質問してもらえる可能性が高まり、CVR向上にも貢献します。
チャットボットには、顧客との会話データを蓄積する機能が備わっているため、顧客のニーズ把握にも適しています。
ユーザーから寄せられる質問は、サイトや製品、サービスを利用するうえでつまずきやすい点や改善すべき点を表していると考えられます。集積したデータを分析し、自社サイトやプロダクトが抱える課題を洗い出して改善すれば、より良い商品やサービスを提供できるようになるでしょう。
そうすれば、既存顧客の満足度の向上や、新規顧客の獲得が期待できます。
業務効率が上がる、顧客のニーズ把握に役立つなどメリットの多いチャットボットですが、明確な目的がなくただ「競合が使っているから」といった安易な理由で導入してもうまく活用できない可能性があります。
導入時には「顧客満足度を向上させたい」「業務効率化を図りたい」など目的(KGI)を明確にしたうえで、短・中期的な数値目標(KPI)を定め、効果検証しながら運用し続ける必要があります。そのためには、まず現状どのくらいの問い合わせがあり、どのような課題があるのか、また導入によってどの程度削減が見込めるのかをよく検討することが大切です。
さらにチャットボットは、導入してしまえば放置していてもいいわけではありません。導入後は質問・回答のデータを分析し、より回答精度や回答率を高めるよう、チューニングが必要です。そのため導入後どのように運用するか、体制を検討しておく必要もあるでしょう。
チャットボットを導入・運用するのには、どのくらいの費用がかかるのでしょうか? ここでは、弊社が導入支援するzendeskを含めた主なチャットボットの初期費用や月額費用、機能などを比較してみました。
サービス名 | zendesk | B社 | C社 | D社 | E社 |
---|---|---|---|---|---|
社外問い合わせ | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
社内ヘルプデスク | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
マーケティング支援 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
初期費用 | 0円 | 問い合わせ | 問い合わせ | 22万円 | 0円 |
利用料 | 問い合わせ | 問い合わせ | 問い合わせ | 15万円/年〜 | 9,440円/月〜 |
外部連携 | IBM Watson など |
LINE 他API連携 |
LINE 他API連携 |
Teams Salesforce Kintone など |
Salesforce Marketo GSuite など |
トライアル | 〇 | 〇 | − | 〇 | 〇 |
導入支援 | 〇 | 〇 | − | 〇 | 〇 |
運用支援 | 〇 | 〇 | − | − | 〇 |
※〇…あり、×…なし、−…記載なし
※2022年3月時点のもの
チャットボットを導入する際は、社外利用、社内利用など自社の目的にあったタイプを選ぶことが大切です。すでに使用しているカスタマーサポートツールがあるなら、顧客情報を一元管理するために、連携できるかも確認しましょう。
また、導入に際しての支援があるか、またどの程度のサポートを受けられるのかを確認することも重要です。カスタマーサポートや社内ヘルプデスクは多忙であるため、初期設定に手間や時間がかかるサービスは導入負担が重くなります。
実際の使い勝手を確かめるために、トライアルできるサービスを選ぶことも大切です。初期費用が不要なサービスなら、気軽にお試しできるのでおすすめです。さらに運用後開始後に「導入したけれども活用されない」などの課題が生じたときに、支援を受けられるサービスだと安心して利用できます。
チャットボットの概要や導入シーン別メリット、また導入時の注意点や費用相場などをご紹介しました。
チャットボットを導入するとさまざまなメリットが期待できますが、ただ導入するだけでは高い効果は見込めません。目標や目的を定め、それにあったサービスを選ぶことが大切です。チャットボットの導入を検討する際は、今回の記事をご参考にしてください。