導入事例・ブログ
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公開日 : 2019/08/02 / 最終更新日 : 2024/03/05
「社内からの問い合わせを減らしたい…」
「社内問い合わせの窓口が属人化されて、ナレッジとして蓄積・公開ができていない…」
御社では、このような悩みや課題を抱いていないでしょうか。
弊社にもよくこういったお問い合わせをいただきます。
今回は、このような悩みを解決する手段となり得る「社内FAQ」の効果、導入方法や運用後の注意点についてご紹介します。
社内FAQとは、『社内のナレッジを蓄積してデータベース化し、社内スタッフがいつでも「質問への解答」を得られる仕組み』のことです。
もう一歩踏み込んでご説明するなら、これまで、総務部やサポート部門が受けていた質問やそれに対する答えを「よくある質問(FAQ)」としてまとめたものです。
例として、営業スタッフが経費精算で迷ったとき、総務部に電話やメールで問い合わせをすることが挙げられるでしょう。
などの質問が、締め日間近になると総務部に集中するのも珍しくはないでしょう。
総務部のスタッフは、その月の清算業務を淡々とこなしたいところでしょうが、このような質問への回答に手を取られ、本来の仕事に集中できずイライラしてしまうかもしれません。
このような問題に対処するための仕組みのひとつが、社内FAQなのです。
では、社内FAQを導入することで、どのような効果が得られるのでしょうか。
上のような例のみならず、全社的にも大きな業務改善が見込めます。
特に、次の4つの面で効果があらわれます。
社内FAQを整備することで、まず顕著に表れる効果は、「問い合わせをする社員の満足度向上」です。
質問したいことを自らの手で探し出せれば、電話をかける手間や、相手の時間を奪ってしまうという罪悪感も減らすことができます。
たとえば、次の営業先へ向かう間に問い合わせのメールをしても返信がない、担当者に電話をかけても的確な答えが提示されないとなると、その社員はイライラしてしまうことでしょう。
このような時に社内FAQがあるとすぐさま悩みを解決することができます。
社内FAQを立ち上げることの効果のひとつに、「現場スタッフの悩み事の理解」があります。
いざ「社内FAQの導入を」と情報収集を開始すると、
が明確になります。 このことから、「社員(スタッフ)が常にどんなことで困っているのか」を改めて洗い出すことにつながるのです。
社内FAQを導入すれば、特定の仕事や問い合わせ先が“だれか特定の人”にならずにすみます。
社内FAQにアクセスすれば大体の答えが見つけられますので、問い合わせ自体が減るからです。
よくある例として、
といったことがあります。
しかし、その「特定のだれか」に頼っていては、その人が離職してしまった、休暇を取っていたというとき、物事がスムーズに解決しなくなってしまうこともままあることです。
特に、人手不足が叫ばれる今、人材は流動的で入れ替わりも激しく、経験や知識のある人がある日突然会社を去ることもないとは限りません。
このような問題や不安を解消するためにも、社内FAQを導入し、特定の社員の離職や休暇中でも仕事がスムーズに運ぶ体制作りが重要なのです。
社内FAQの整備で見込める効果は、現場の“最前線”にいるスタッフが、本来不要な仕事から解放され、業務負担が軽くなるというポイントにも現れます。
毎日、雑事にも感じられることに追われると、本来の仕事が邪魔され、スタッフは「自分は何のためにここにいるのだろう」とすら感じるかもしれないからです。
たとえば、ある調査によると、人が集中している状態に“横槍仕事”が入ると、再度集中できるようになるまでに約23分を要するという結果が出ています。
参考:
今必要とされている時間を作るためのデザイン
中断された作業のコスト:より多くの速度とストレス(英文)
このことを考えると、とても簡単で単純な質問は社内FAQ化し、質問者自身で解決できるようにすることはとても重要です。
では、実際に「社内FAQ導入を」と検討するにあたり、どのような方法で構築するのがよいのでしょうか。
の3つを例にとり、それぞれの特徴や、メリット・デメリットを見ていきましょう。
社内イントラネットを活用し、エクセルで社内FAQをつくることも可能です。
この場合のメリットは、
という点でしょう。
しかしながら、デメリットも存在します。
「社内FAQ用エクセル(スプレッドシート)をつくった」ことで満足してしまうと、「活用頻度が下がる」「更新することをついおろそかにしてしまう」ということも起きてしまいます。
結果的に、「わからなければ〇〇さんに聞けばいい」という元の状態に戻ってしまうということもあり得るでしょう。
近年、BtoB、BtoCのビジネススタイルのサイトにも、チャットボット(AI)が導入されることが増えています。
これを活用し、社内FAQに活用しようという動きも出てきていることはご存じかもしれません。
チャットボット(AI)での社内FAQ構築には、
という大きなメリットがあります。
しかしながら、チャットボット(AI)は、学習を重ねることで精度が上がっていくという側面があり、それがデメリットとなることもあります。
この問題は、チャットボット(AI)の特性からくるものですが、思うような答えをなかなか引き出せないうちに社員がイライラしてしまい、「チャットボット(AI)の利用頻度が落ちる=AIが学習するタイミングを失う」という致命的な“負のスパイラル”に陥ってしまう可能性があるのです。
チャットボット(AI)の効果を引き出すためには、チャットボット導入の目的を「関連部門への直接問い合わせによる負担軽減」などと明確にし、(内部外部問わず)チャットボット運用者を決め正しく活用できるようPDCAを回す体制を整える必要があります。
社内FAQを構築しようとするとき、「FAQ作成ツール」を利用するという方法もあります。
この場合のメリットは、
という大きなメリットがあります。
このようなFAQ作成ツールの中でも、特に「アクセス解析機能」を持ったものはさらに有効です。
「どのような質問に、どの部門の社員が、何回アクセスしているか」を解析できるFAQ作成ツールなら、特定の質問から派生する質問(関連した問い)も想定できますので、より充実した社内FAQを作り上げることができます。
もしもあなたが、本格的に「社内FAQの構築をしたい」とお考えなら、FAQ作成ツールの選択をおすすめします。
社内FAQを構築してもなお、注意すべきことは多くあります。
以下で2つのポイントとその理由をご説明しますので、じっくりと検討してください。
社内FAQを導入するからには、「社内FAQで解決できることを増やし続ける」必要があります。
その作業があってこそ、社員(スタッフ)は社内FAQを信頼し、積極的に利用してくれるようになるからです。
「いつ見ても同じ情報しかない」という状況では、そこにアクセスする社員(スタッフ)の満足度も低下します。
「質問とそれに対する答え」を必要に応じて増やしていくことは、社内FAQ構築の大前提と捉えるべきです。
社内ルールの変化や、商品/サービスのアップデートに伴い、社内FAQに蓄積した情報も変更していかなければなりません。
社内FAQに求められるのは、「いつでも正しい答えを引き出せる」ことです。
もしも、情報の更新作業を怠ってしまった場合、「正」と「誤」が共存してしまうこととなり、社内は混乱してしまうでしょう。
問いに対する答えに、どんな些細な変更が加えられたときでも、即座にデータを修正してください。
人材不足や、人材の流動化などの社会背景から、働き方をより効率的にすることは焦眉の問題となっています。
特に社内で飛び交う質問が、互いの作業効率を下落させているかもしれないという現状を考えあわせると、「社内FAQの導入」は今すぐにでも検討しなければならないものです。
弊社で導入支援を行なっている「Zendesk Guide」は、上記でご説明した
が容易に行えることで、様々な業種・業態の企業さまからの問い合わせが多くなっています。
Zendeskの各種サービスにより業務改善に取り組み、業務効率化を目指している企業の実例は次のページでお読みいただけます。ぜひ、参考になさってください。
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