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DXで顧客とつながる:サポート・営業・販売の成功の鍵はCX向上

公開日 : 2024/07/16     /     最終更新日 :  2024/07/17


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日本中、多くの企業でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が進められています。とはいえ、ただ単純にITシステムを導入するだけではDXにはなりません。デジタル技術を用いて新たなビジネスモデルを構築することを検討してみてください。顧客とつながることで生まれる、サポート・営業・販売の成功戦略を紹介します。

 

DX推進でカスタマーエクスペリエンス(CX)向上が戦略の鍵

 DXを推進する上で、どういった方向にビジネスモデルを変えていくのかは非常に重要なポイントです。ただやみくもにデジタル技術を導入しても意味はありません。何をどのように変えたいのかを念頭に置き、そのために必要なシステムの導入を検討してみてください。

 

近年、多くの企業で重視されているのが「顧客とのつながり」です。市場が円熟した今、商品やサービスの質や価格で他社に対して圧倒的な差を設けるのは難しいでしょう。いわば「どこを選んでもそれほど変わりがない」という状況だからこそ、何をポイントに自社商品・サービスを選んでもらうのかが非常に重要なポイントとなります。新たな付加価値として、多くの企業が追求し始めたのがCX向上です。

 

提供される商品やサービスそのものに大きな違いがないのであれば、「より良い体験を提供してくれる会社を選びたい」と思うのは当然のこと。実際に、「購入前にていねいに質問に答えてくれたから」「お店が使いやすいから」「カスタマーサポートが充実しているから」といった理由で購入先を決定する顧客も少なくありません。SNSなどでコミュニケーションのオンライン化が進む今、企業と顧客が接点を持つ機会は多くなってきています。オンライン上で行われるコミュニケーションにより、企業や商品に対する愛着形成が進めば、圧倒的な競合優位性となるでしょう。

 

DXにより、顧客にとってさらに好ましい形でサポートを提供できるようになれば、CX向上の一手となります。顧客とのつながりを営業・販売戦略に役立てれば、これまでよりも効率良く売上アップを目指していけます。

 

CX向上のポイント4

 CX向上を目的にDXを進める場合、目的意識を持って具体的な行動を起こすことが大切です。ただ何となくシステムを運用しても、顧客に対して印象的なエクスペリエンスを提供することはできないでしょう。CX向上のためのポイントを4つ紹介するので、ぜひ意識してみてください。

 

★顧客接点の増加

 DXによりさまざまな業務を自動化およびオンライン化するなら、ぜひ顧客接点を増やすことを意識してみてください。顧客接点とは、企業と顧客のタッチポイントのこと。DXによりさまざまなデジタル技術を駆使できるようになれば、これまでよりも幅広い顧客接点を持つことも可能になるでしょう。

 

企業が運営するオフィシャルWebサイトや実際の店舗、ポップアップショップが主な顧客接点とされてきましたが、昨今ではSNS上やアプリ上で接点を生み出す企業も増えてきています。接点が増えれば増えるほど、より幅広い顧客に対してアプローチできるように。優れた顧客体験を提供することで、ロイヤルカスタマーを獲得しやすくなるでしょう。

 

ただし、新たな顧客接点を増やせば、その分管理や運用の手間は増えます。カスタマーサポートツールなど専用システムの導入で、働き方改革や業務効率化に向けた取り組みも必須です

 

★顧客の行動の詳細分析

 DXを推進すれば、顧客に関するさまざまな情報を一元管理できるようになり、分析作業も自動化できます。これまでよりも詳細に、カスタマージャーニーを分析できるようになるでしょう。

 

顧客に対して優れた経験を提供するためには、顧客自身について知らなければいけません。顧客がいつどこで商品を知り、どのような接点を経て購入に至るのか。また購入後にどのような感想を抱き、どういった行動に移すのか。各種データの詳細分析が可能になれば、結果に基づいたサポートやマーケティングが可能となるでしょう。自身の行動や感情に沿ったサービスを受けることは、顧客にとって非常に大きなメリットとなります。

 

★相互コミュニケーションの機会増加

 CX向上のために、近年注目されているのが顧客との間の相互コミュニケーションです。さまざまな業務、情報のオンライン化が進んでいるとはいえ、双方のコミュニケーションについては「企業顧客」と一方通行で行われるケースが一般的でした。企業が発信する情報を顧客のもとへと届けることはできても、顧客の意見を企業側が受け取ることは難しかったのです。

 

SNSの普及やDXにより、企業と顧客が相互コミュニケーションできる場も増えてきています。企業側とより深いコミュニケーションをとることで、顧客ロイヤリティは上昇。また適切なサポートを受けやすいというメリットもあります。また企業側にとっても、コミュニケーションを通じて得た情報を、商品開発に活かせるという利点があります。情報をもとにPDCAを回していけば、より顧客満足度の高い商品・サービスを提供できるでしょう。「自身の声が商品開発に活かされた」という経験は、顧客にとって特別なもの。CX向上に高い効果が期待できるでしょう。

 

★パーソナライズドマーケティングの実施

 顧客のニーズが多様化している今、「一般的な大多数」に向けたマーケティングで相手の心を動かすことは難しくなってきています。一人ひとりの行動や想いに合った、パーソナライズドマーケティングの重要性が増しているのです。

 

オンライン上でさまざまな商品・情報を手軽に得られる今、「自分に合うもの」を見つけるためには多くの時間と手間を費やす必要があるでしょう。企業側がその人の嗜好や過去の行動、属性に合わせてぴったりな商品を提案できれば、顧客満足度も上がりやすくなります。「自分にとって好ましいものを素早く見つけられた」という、ポジティブな顧客体験となるでしょう。

 

パーソナライズドマーケティングの主な施策としては、商品やコンテンツの自動レコメンドや配信メールや表示広告のパーソナライズ化、SNS上でのパーソナライズ表示などが挙げられます。DXによるCX向上のポイントとして、ぜひ実践してみてください

 

 

■ロイヤルカスタマー獲得のメリット

 CX向上によるロイヤルカスタマー育成には、相応の手間と時間がかかります。DXによりある程度の仕組みは自動化できても、人の対応が求められる場面も少なくありません。またITシステムやツール導入にはコストも発生するでしょう。すぐに売上アップにつながるとは限らない施策に対して、どの程度注力するべきかと悩む企業も多いのではないでしょうか。

 

とはいえ、ロイヤルカスタマーの獲得は多くの企業にとって急務だと言えます。

 

ブランドや商品そのものに強い愛着心を抱いているロイヤルカスタマーは、リピート率や購入単価が上昇しやすいという特徴があります。サブスクリプションサービスを提供する企業も増えている中、「新規顧客獲得」よりもむしろ重視するべきなのが「既存顧客の継続率アップ」です。人口減で市場拡大スピードが鈍化していく中でも、より多くの顧客に選ばれ続ける商品は非常に強いと言えるでしょう。

 

ロイヤルカスタマーの数が増えれば増えるほど売上は安定しやすいですし、顧客自身が広告塔となって新規顧客を呼び込んでくれる可能性も高まります。ロイヤルカスタマー自身の想いがこもった商品アピールは、マスマーケティングの何倍もの効果をもたらしてくれるでしょう。高い広告宣伝費を投じなくても、より戦略的なマーケティング活動を実践できる可能性があります。

 

企業にとって、ロイヤルカスタマーを獲得することにデメリットは存在しません。DXによるCX向上も含めて、獲得のための施策を進めてみてください。

 

DXにより顧客とのつながりを強化しよう

 DXの目的は企業によってさまざまですが、「顧客とのつながり強化」に注力すれば、CXという新たな価値を提供できます。顧客ロイヤリティが向上しロイヤルカスタマーを獲得できれば、企業にとって非常に大きな強みとなるでしょう。サポート・営業・販売面での成功戦略として、ぜひ具体的な取り組みをスタートしてみてはいかがでしょうか。各種システムの資料請求をしたり、無料トライアルを利用したりするのもおすすめです。