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“絶対にミスが許されない”中央大学入試課の業務にZendesk®導入 導入決定わずか3ヶ月で運用開始し、従来業務を大幅効率化

公開日 : 2022/09/06     /     最終更新日 :  2024/03/05


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中央大学 導入事例

中央大学入試課では2022年6月にZendesk®を導入し、FAQの刷新を敢行。入学志望者からの電話・メールの問い合わせ数減につなげている。また、それまで別々に管理されていたメールと電話の問い合わせ履歴の管理を一元化し、業務効率化も図っている。

今回は同課の小湊陸氏と当社ビジネスソリューション部事業開発課の加藤裕矢の2名の対談形式で、中央大学入試課におけるZendesk®導入の経緯と効果を紹介する。

明治18年(1885)年創立、都内に3つのキャンパスと8つの学部を擁する中央大学では、現在、学部生だけで約2.5万人の学生が学んでいる。その組織の中にあって入学志望者の入試業務を担っているのが、小湊陸氏(以下、小湊氏)が所属する入試課だ。
名門大学の同学には毎年3万人を超える受験生からの志願があり、小湊氏らは志願者やその保護者らから寄せられる問い合わせに5名のスタッフで対応している。
私たちがあまり知らない入試課の仕事。その中において、どんな場面でZendesk®導入の必要性が生まれたのだろうか。

 

入試課は志望者と大学が初めて出会う場所

「志願者の方やその保護者の問い合わせ対応が最も忙しくなるのは、出願前の8、9月と年末年始です。特に帰国子女や留学生など海外の教育課程を経て志望される方の出願資格の確認や、学部間における併願の可否などの問い合わせが多いです。

外国人留学生入試の問い合わせなどは個人によって事情が異なるので非常に神経を使いますし、メールの返信が遅れるとご迷惑を与えてしまうので常に気を配っています。間違いが起これば、志願者の方の人生を変えてしまう可能性もあるので、『絶対にミスが許されない仕事』という意識で業務に臨んでいます」

入試課の問い合わせ対応についてそう語る小湊氏。確かに志願者にとって志望大学の入試課は、その大学と関わりを持つ最初の窓口のひとつである。問い合わせの対応に誤りや遅延があれば入試の前から大学の信頼を落とすことにもつながる。

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時期によって開きはありますが、メール、電話それぞれで1日5件から20件の問い合わせがあります。繁忙期になるとメールだけで1日50件くらいに増えることもあります。電話の方は長い場合だと30分以上の通話になることもあり、窓口の対応時間が決まっているので日中の業務がほぼ電話対応だけに埋められてしまうことも少なくありません。それを効率化したいという思いがありました」(小湊氏)

 

「問い合わせゼロ」を目指してFAQを刷新

そうした思いのもと、新たなコミュニケーション基盤を模索する中、教育関連システムサービスのパイオニアである株式会社ODKソリューションズが提案するZendesk®を知った。

「志願者の方が疑問を抱かないように大学側の情報提供が万全に行き届いており、問い合わせを頂かない状態が最も好ましいと思いますが、そこに行き着くのはまだ難しいのが実情です。そこで、まずは『中央大学志願者向けFAQ』のカテゴリー分けの刷新から検討を始めました。

一方では、グループ内で問い合わせメールの見落としがないよう、進捗管理を一元化したいという目的もありました。ODKさんに対する信頼がZendesk®導入の決め手のひとつでしたが、導入の提案をもらった後、自分が普段から見ている企業サイトを見るとZendesk®を採用されているところが多く、FAQも非常に分かりやすくて細かな作り込みがされていたところに、より良い印象を持ちました」(小湊氏)

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小湊氏からの要望を受けて、当社で導入支援を担ったのがビジネスソリューション部のチームリーダーの加藤裕矢(以下、加藤)だ。偶然にも同い年だという二人。中央大学からのリクエストに対し、加藤はまず初めにどのような支援を考えたのか。

「小湊様からは、限られた費用の中で解決したい課題のご提示がありました。それに対して、なるべく従来の運用に混乱を招かない形を考えつつ、Zendesk®のシステムにも慣れていただけるよう、入試課の皆様のご理解を得ることに努めました」(加藤)

「もともと誰でも使いやすいインターフェイスにはなっていますが、問い合わせが多くなる時期の前にオープンさせたいという希望もあって、学内で導入の承諾を得てから運用開始まで3か月というスピード感で進めていったので、短期間で使い方を覚えるのに加藤さんたちの存在が非常に頼もしかったです」(小湊氏)

 

導入後、問い合わせメールの数が30~50%減

スピーディーな展開の中で、両者で密にコミュニケーションを取り合いながら導入が進んでいった。

「FAQの整備については、言葉では伝えづらいところの落とし込み方や導線の引き方、レイアウトなどに頭を悩ませました。また、カテゴリーの分け方も難しかった部分で、例えば、従来は特別入試と一般入試でひとつになってしまっていたところを、どこを共通のカテゴリーにして、どこを個別のカテゴリーにするかといったことも課題になりました。ODKさんにどう伝えたらいいかわからない部分もあったのですが、まずは一旦こちらの提出したリスト通りのカテゴリーで組んでくださり、目に見える形で整備が進められたので助かりました」(小湊氏)

「最初にいただいたリストの段階で、すでに綺麗に分類されていたので、作業としては難しいところはありませんでしたね。Zendeskのシステム要件に合わせるかたちで、最適と思える提案をしてご納得をいただきながら進めさせていただきました。」(加藤)

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6月の運用開始から約3か月が経つが、効果は実感できているのかについては、

「まだ導入してから本格的な繁忙期を迎えていないので正確な数字は出せていないのですが、肌感覚では電話対応の数は減りましたし、問い合わせメールの数も3割〜5割少なくなった印象です。

また、FAQを充実させたことで電話対応の際に『詳しくはホームページのこちらをご覧ください』と案内できるようになり、今までよりもスムーズにご案内が可能になりました。受験生の場合、今わからないことをすぐに知りたいという方が多いので、FAQを整備したことで、高いレベルでそうしたニーズにも応えられていると思います」(小湊氏)

問い合わせメールの一元管理でも大幅な改善が見られているそうだ。

「普段でも週明けになると大量の問い合わせメールが届いていることが多いのですが、誰がどのメールに返信をしていて、どのメールが保留中になっているか、チケットの色などでチーム全員が進行状況を一目で分かるようになったので返答漏れの心配がなくなりました。

それに加えて『この件は学部に確認中です』といったような細かな伝言を社内メモ機能で共有できるようになり、メール対応の履歴を誰でも簡単に見つけられやすくなったのも便利です。例年、年明けになると100件以上の問い合わせメールが溜まっているのですが、来年はそれが簡単に捌けるようになると思うと、楽しみに近いような期待があります」(小湊氏)

 

サポートは「わかりやすさ」を第一に

今回の中央大学入試課との取り組みを経て、加藤の中にも改めて気付きがあったようだ。

「小湊様はITリテラシーへの知識が高く、DXに対する好奇心もお持ちでしたが、入試課の皆さま全員にご理解いただくためには、IT業界の専門用語をできるだけ一般的な言葉に置き換えて伝えることが大切だと改めて感じました。

特にZendesk®の中には少なからず固有の専門用語があり、それらを平易な言葉に置き換えて、難解な説明とともにお伝えするというのが、私の大きな使命だったと思います。要件に早急に対応し、どうやって使い方をご理解いただくかというのが弊社側の課題であり、わかりやすさというのは特に重要だったと感じます。今後もこれまで以上に親身に寄り添ったサポートをさせていただき、中央大学様の業務効率化の一助になるような支援体制をとっていきたいと考えています」(加藤)

 

反響を分析し、Zendesk®を活用しながら一層のわかりやすさを追求

最後に、小湊氏に今後のZendesk®との付き合い方と展望を語ってもらった。

「今は走り出しの状態なので、志願者の方々からするとまだ若干不足している部分もあると思います。今後はいただく反響をしっかり分析しながら、カテゴリー分けの精度をもっと上げること、よりわかりやすい言葉に改善を図るなど、Zendesk®の良さをさらに活用していきたいと考えています。その上で、今はスマホで出願できるという環境も生まれてきているので、DXの力も活用しながら、受験生の負担を可能な限りなくせる形を作っていきたいです」(小湊氏)

Zendesk®導入後、初めての受験シーズンを迎えるこれからの時期。中央大学入試課の「絶対にミスが許されない仕事」をZendesk®とODKソリューションズが支えていく。

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