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CXとは?CXの概要や注目されている理由、取り組み事例をご紹介

公開日 : 2022/10/19     /     最終更新日 :  2024/03/05


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技術の進歩にともない、商品を機能で差別化するのが難しい時代に突入しています。そのような中で注目を集めているのが「CX」です。CXとは、カスタマーエクスペリエンスの略で顧客体験と訳されます。商品の機能だけでなくさまざまな視点から顧客満足を引き出すための考え方です。この記事では、CXの概要や今CXが注目をされている理由、取り組み事例についてご紹介します。

カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?

体験できる心理的な価値

カスタマーエクスペリエンス(CX)は顧客体験と訳されますが、商品やサービスの機能面だけでなく、それを利用することで得られる体験や感覚にフォーカスしたサービスの提供をおこなうための考え方です。
具体的には、従来のように企業に寄せられる不満など、顕在化した問題に対してのみ対策をするのではなく、顧客が今何を欲しているのかを観察・記録して、潜在的なニーズに対してもアプローチすることが重要視されています。

 

UXとの違い

カスタマーエクスペリエンスに似た考え方に、ユーザーエクスペリエンス(UX)があります。UXはサービスの使用者(ユーザー)の体験を指しており、主に購入後の顧客の満足度を高めることにフォーカスしています。
対してCXは企業とのあらゆる接点の中で得られる体験を指していますので、購入前の見込み顧客の満足度の向上も含まれます。CXでは、商品以外のサポートや物流など、顧客との接点になるもの全てを包括しているのです。

 

CX(顧客体験)が注目されている理由

顧客は商品の機能だけでは魅力を感じない

CXが注目されている理由としては、技術発展により多機能商品が多く市場に出回っている中で、機能だけでは商品の違いが分からず、機能をPRしても魅力を感じられなくなっているからです。機能はもちろんですが、商品を通して得られる体験が魅力的にうつるかがより重要となっています。

 

顧客は継続的な満足を求めている

CXが注目されている2つ目の理由としては、顧客が商品やサービスを購入することよりも、購入してからの体験に重きを置いていることが挙げられます。買って満足、買って終わりではなく、良いものを長く使い続けたいという欲求が生まれているのです。同じクオリティのものを使い続けることができるシェアリングサービスや常にコンテンツが刷新されていくサブスクリプションはその代表例ともいえるでしょう。

 

顧客との接点が多様化している

かつての企業との接点といえば、店舗へ訪れるなど営業担当からの情報提供などに限られていました。しかし、今ではインターネットやスマホが普及し、メールやウェブサイト、SNSやアプリで情報を得られるようになり、顧客の購買ルートは多岐に渡ります。購買意欲を高めるためには、どのルートから商品やサービスとの接点を持っても満足感を得られることが重要となっているのです。

 

CX(顧客体験)を導入するための手順

顧客満足の向上を目指すCXを導入するには、3つの手順を踏む必要があります。

 

顧客に提供する価値を決める

まずは組織のトップが顧客に提供する価値を決めることです。現場の努力だけでは会社のブランドイメージは作ることはできません。顧客へ提供する価値は、トップダウンで統一する必要があります。会社が大切にしているものは何か、全従業員の行動指針や組織としての共通認識を決めることで、事業運営にも一体感が生まれます。

 

顧客との接点と現状を把握する

続いて、顧客との接点を把握するために、企業としての価値を提供する場所がどこにあるのかを洗い出します。店舗や電話、メールやウェブサイト(自社、外部)、アプリなどが接点の候補です。
担当者の意見をヒアリングするのも大切ですが、主観的になりやすいため数値など誰が見てもわかる材料が良いでしょう。データがないようなら、データを蓄積するためのツールなどを導入する必要があります。

 

改善と検証を繰り返す

接点の洗い出しが完了したら、組織としての行動指針に即した顧客体験を提供できるような施策を試みます。施策前後でのデータ推移の違いを確認できるようツールを導入し、改善と検証を繰り返して顧客体験の向上に努めます。

 

CXツールを活用したCX(顧客体験)向上に取り組む事例

b8ta Japan株式会社

最先端テクノロジーが採用されている多数の商品に触れられる体験型店舗が企業コンセプトです。お客さんが商品を知りたい場合、店舗に来るかSNSで問い合わせするしかないことが課題でした。オンラインを前提としたZendeskシステムを採用することで、知識のある人間が問い合わせ対応できる環境を構築しました。人を採用して膨大な商品についての教育をするよりも、店舗マネージャーが直接返信できるためコストパフォーマンスが高いと評価を受けています。今後は店舗数の拡大を視野に入れて活動していますが、Zendeskのサービスを横展開でそのまま採用していく予定とのことで、Zendeskの利便性に期待を寄せていただいています。

 

株式会社佐賀銀行

地域密着と健全経営を掲げ良質な金融サービスを提供しています。2021年にデジタルイノベーション部を創設し、顧客体験のさらなる向上を目指していました。
これまでの問い合わせはほとんど電話で対応していましたが、内容はネットに記載のある問い合わせも多く、専門的なことについては電話を折り返すなど非効率な対応が続いていました。また、店舗への問い合わせは記録されておらず、コールセンターへの問い合わせも記録をするのみで活用できていなかった状態でした。Zendeskを採用し、顧客の自己解決を促すためにFAQを導入します。銀行HPに散在していたFAQを一箇所にまとめ、チャット対応も取り入れました。すると、電話での問い合わせが昨年比15%の減少に成功し、問い合わせの記録やサイトへの反映で運用も定着しています。今後はFAQの拡充とFAQサイトが上位に検索されるようにSEO対策も予定しています。

 

神戸市

デジタル技術を駆使した行政課題の解決に取り組む同市。年間200万件の問い合わせがあり、DX化が急務とされていました。また、神戸市のサイトとFAQが別にあり、検索がしづらいことも課題でした。FAQ構築と記事更新のAI化を見据えてZendeskを採用し、検索のしやすさを徹底してカスタマイズし、満足度調査も同時に導入します。フィードバックを更新に活用することで、以前は担当者任せで止まっていた更新作業も、手続きの簡易化でメンテナンスサイクルの構築に成功しました。今後も問い合わせ管理の一元化など、管理体制のスリム化を目指していきます。

 

まとめ

CXについて解説しました。CXは商品が機能で差別化しづらい現代において、新たな価値を見出すための手段です。
Zendeskでは、チケット管理機能で各チャネルの横断的な問い合わせ内容の管理・活用が可能です。オンラインを前提としたシステムを提供しており、電話応対に苦慮している部署に最適な業務プロセスのご提案をさせていただきます。AI技術でより効率的なサポートも実現可能ですので、顧客満足度向上に課題を感じている場合は、ぜひご相談ください。